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1999 年度 実績報告書

下歯槽神経傷害に伴う感覚異常の分子メカニズム

研究課題

研究課題/領域番号 11672029
研究機関兵庫医科大学

研究代表者

徳永 敦  兵庫医科大学, 医学部, 講師 (70254521)

研究分担者 野口 光一  兵庫医科大学, 医学部, 教授 (10212127)
キーワードニューロパチックペイン / 末梢神経傷害 / 三叉神経 / 三叉神経節 / mRNA
研究概要

三叉神経第三枝、下歯槽神経の傷害は感覚障害、異常を生じることがあり、そのメカニズムを検索することを目的としている。今年度は、三叉神経感覚枝の末梢枝の傷害が三叉神経節のニューロンにおける遺伝子発現にどのような変化を生じさせるかを検討した。
一側のラット眼窩下神経を切断し、三叉神経節におけるATPレセプターの一つであるP2X3mRNAの発現を検索した。その結果、反対側に比べて明らかな発現ニューロンの増加が観察された。ニューロン数は、手術後一週間前後をピークとし、約50%の増加が観察された。次に、末梢神経切断に伴う転写因子の変化のマーカーとして、ATF3の発現を検索すると末梢枝の切断を受けたほぼ全ニューロンで、ATF3蛋白の発現が確認された。二重標識ニューロンの数の変化を検索すると、時間経過に伴いATF3を発現しているニューロンでのP2X3mRNA発現は減少し、それ以外のニューロンでP2X3mRNAが大きく増加して、結果として神経節全体では増加傾向になることが明らかとなった。ATPは組織傷害等で末梢から放出され、末梢神経終末を感作することが知られており、以上の結果は、三叉神経の一部の末梢枝の傷害により、傷害を受けていないニューロンでのP2X3mRNAの発現が増加し、疼痛もしくは感覚異常において、何らかの役割を持っていることを示唆している。今後の予定として、初期の計画であった、第三枝下歯槽神経の傷害に伴う三叉神経節の遺伝子発現の変化について、同様の実験系で行う予定である。

  • 研究成果

    (3件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (3件)

  • [文献書誌] Tokunaga A et al: "Excitability of spiral cord and gracite nucleus neurons-"Brain Res. 847. 321-331 (1999)

  • [文献書誌] Dai Y et al: "Suppression of neuropopticks'mRNA expression-"Life Sci. 66. 19-29 (2000)

  • [文献書誌] Miki et al: "Dorsal column-thalamic pathway is moolved in-"Pain. 85. 263-271 (2000)

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公開日: 2001-10-23   更新日: 2016-04-21  

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