1.Lactococcus lactis JK301からpGB301の抽出 アルカリSDS超遠心法により単一バンドの12.5ng/ulのpGB301を抽出した。 2.pGB301によるStreptococcus milleri 10707とS.gordonii ChallisとS.sanguis ATCC35105の形質転換効率 ウマ血清を加えたTodd-Hewitt brothで培養した上記3株の質転換効率をpGB301のerythromycin分解酵素を指標として測定した。上記3株ともpGB301によってerythromycin耐性に形質転換され、1.5×10^4から5.5×10^4cfu/ugの形質転換効率を示した。この転換効率は菌の回収時間が早いほど高効率を示した。すなわち、菌を培地に植菌して、560nmでのoptical densityが0.1程度の時がもっとも効率がよい結果となった。電気的穿孔法により形質転換を行うと、効率は5倍に上昇することがわかった。 3.S.milleri 10707の低PH感受性変異株の作製 S.milleri 10707をEthyl methanesulfonateを用いて変異株を作製し、低pHに感受性を示す株を選択した。変異株は塩酸でpHを調整したpH5.0のTodd-Hewitt brothに植えると、pHが4.6になったところで成育を止めてしまうのに対し、親株は4.2まで成育した。この菌株の形質転換効率は1.4×10^3cfu/ugであった。 4.この場合の電気穿孔法の最適条件はPeak Voltage;2.5KV、Capacitance;25 F、Pulse controll;200Ω、培地中のの菌が濁度(OD_<560>)0.5程度の時形質転換効率が最大になることがわかった。 5.βガラクト糖類はミュータンスレンサ球菌によって代謝されなかったがこれを分解する酵素は存在することが分かった。
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