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2000 年度 実績報告書

小児歯科医院における齲蝕予防管理の費用便益分析について

研究課題

研究課題/領域番号 11672046
研究機関岡山大学

研究代表者

岡崎 好秀  岡山大学, 歯学部・附属病院, 講師 (70169100)

研究分担者 松村 誠士  岡山大学, 歯学部, 助教授 (00173881)
下野 勉  岡山大学, 歯学部, 教授 (40028783)
キーワード小児歯科医院 / 齲蝕予防 / 定期健診 / 修復物 / 医療費
研究概要

11歯科医院において12歳まで継続的に来院した小児で処置終了後も定期健診を継続的に受診した小児88名,受診しなかった小児151名に群分けし,定期健診の状況と乳歯修復物の予後,永久歯の齲蝕予防効果について調査した。1)定期健診群における,初回処置後の乳臼歯修復物の機能歯率は,1年後で84.6%,2年後で67.5%,3年後で50.6%であった。対照群では1年後で74.1%,2年後で48.2%であり,定期健診群では50%機能期間は約1年延長した。2)初回修復物の機能期間は,定期健診群では3.30年,対照群は2.48年であり,定期健診群は約0.8年機能期間が長かった。3)定期健診群の12歳時のDF歯数は,2.39歯,対照群では4.52歯であり,定期健診群の方がDF歯数は約2.1歯少なかった。 これらの基礎資料より,定期健診による齲蝕予防効果について経済効果について検討した。まず現行の社会保険歯科診療報酬に基づき,本診療室において,標準的な齲蝕処置に関わる費用を試算した。例として,1-2歳初診群において,定期健診群と対照群の再修復回数の差は,約1回/歯であることより,乳臼歯8歯に齲蝕が存在すると仮定すると,1-2歳で齲蝕に罹患し処置終了後も定期健診により,軽減される乳臼歯の医療費は61,440円〜142,720円と推定された。また12歳までのDF歯数の差は2.4歯であることから,永久歯では,12,528円が定期健診によって軽減された医療費となり,両者を合計すると12歳までに定期健診によって軽減された医療費は,73,968〜155,248円と推計され,小児期からの定期健診は,歯科医療費を大きく軽減させる可能性があると考えられた。

  • 研究成果

    (3件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (3件)

  • [文献書誌] 岡崎好秀: "小児における定期健診の有知性に関する研究・乳歯修復物の保持年数について"口腔衛生学雑誌. Vol50.4. 602-603 (2000)

  • [文献書誌] 岡崎好秀: "乳歯齲蝕の初発年齢が以後の修復回数に与える影響について"小児歯科学雑誌. Vol.38.2. 412 (2000)

  • [文献書誌] 岡崎好秀: "小児歯科における定期健診の有効性に関する研究 第1報 乳歯修復物の機能年数について"小児歯科学雑誌. Vol33.5. 1106-1112 (2000)

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公開日: 2002-04-03   更新日: 2016-04-21  

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