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2000 年度 実績報告書

付着上皮細胞における一酸化窒素合成酵素発現の解析

研究課題

研究課題/領域番号 11672085
研究機関九州大学

研究代表者

後藤 康治  九州大学, 大学院・歯学研究院, 助手 (00170473)

研究分担者 山座 孝義  九州大学, 大学院・歯学研究院, 助手 (80304814)
平田 昌子  九州大学, 歯学部・附属病院, 助手 (10153769)
赤峰 昭文  九州大学, 大学院・歯学研究院, 教授 (00117053)
キーワード付着上皮細胞 / 誘導型一酸化窒素合成酵素 / NF-κB / サブスタンスP / 好中球 / ラット / 免疫組織化学 / 歯周疾患
研究概要

歯周疾患の初発部位として注目されている付着上皮において歯周疾患の発症を抑制している機構としては、歯肉溝滲出液や付着上皮内に遊走している好中球の貪食作用などが考えられているが、付着上皮細胞自身の歯周疾患発症抑制機構についても詳細に検討する必要がある。本年度の研究テーマは、付着上皮細胞における誘導型一酸化窒素合成酵素(iNOS)の発現と歯周疾患抑制機構への関与について、免疫組織学的手法を用いて形態学的に検討することであった。そこで、各週齢の雄性ラットを灌流固定後凍結切片を作製し、免疫染色を行った。抗iNOS抗体を用いてiNOS蛋白の発現を検索し、さらにiNOS遺伝子の転写に関連があると考えられている転写因子のnuclear-factor-kappa B(NF-κB)についてもその発現を抗NF-κB抗体を用いてあわせて検索した。その結果、付着上皮細胞内にはiNOS蛋白およびNF-κBが発現していることが明かとなった。若いラットと成熟ラットとの間に付着上皮細胞におけるiNOS蛋白およびNF-κBの発現の違いについては本研究で使用した手法では差は検出できなかった。また、付着上皮直下の知覚神経末端に含まれており、神経性炎症に深く関与していると考えられているsubstance P(SP)を局所投与した場合において、好中球の遊走亢進が認められたが、iNOS蛋白およびNF-κBの発現へのSP投与の影響は検出できなかった。付着上皮細胞は歯肉溝からの外的因子により一酸化窒素(NO)を合成している可能性があり、感染病態において感染防御と増悪といった相反する結果を宿主にもたらすと考えられているNOが、歯周疾患においてもその発症抑制と増悪に関与している可能性が示唆された。

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公開日: 2002-04-03   更新日: 2016-04-21  

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