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1999 年度 実績報告書

高分子π酸触媒の開発

研究課題

研究課題/領域番号 11672109
研究機関岐阜薬科大学

研究代表者

正木 幸雄  岐阜薬科大学, 薬学部, 教授 (20082977)

キーワード高分子化ジシアノケテンアセタール / π酸触媒 / モノチオアセタール / 向山型アルドール反応 / 脱保護反応 / マンニッヒ型反応
研究概要

(1)4-vinylbenzyl chlorideによりdiethyl malonateをアルキル化し、次いでLiALH_4で還元して2位置換1,3-propanediol体とし、このものとtetracyanoethylene(TCNE)からスチレン構造を有するkicyanoketne acetal(DCKA)を合成した。このモノマーと共重合剤としてstyrene,divinyl benzeneとの重合及びethyleneglycol dimethacrylateとの重合により、それぞれ高分子化(poly-)DCKA(1)及び(2)を通常の溶媒に不溶な粉末として得た。
(2)これらのpoly-DCKA(1)及び(2)はMeCN中、加温条件下(60℃)、benzaldehyde dimethyl acetalとthiophenolによるmonothioacetalの合成反応を触媒した。poly-DCKA(1)の効力は低かったが、poly-DCKA(2)は回収、再利用が可能な極めて有効な触媒であることが判った。
(3)poly-DCKA(2)はMeCN中、加温条件下(60℃)、芳香族、α,β-不飽和、飽和アルデヒド、ケトンのdimethyl acetal類とシリル型炭素求核剤(TMS-CN,Ar-C(=CH_2)O-TMS)との向山型アルドール反応を効率良く触媒することが判った。
(4)poly-DCKA(2)は含水溶媒中でも長時間安定であることが分かり、含水MeCN中、室温でケトンのethylene acetalやアルコールのsilyl ether類の官能基選択的脱保護の触媒としても有効であることが判った。
(5)poly-DCKA(2)はイミン類の反応も触媒し、MeCN中、加温条件下(80℃)、ケトンやエステルのenolsilyl ether類とのMannich型反応を有効に促進した。この触媒は、アルデヒド、アミン、シリル型炭素求核剤の三成分の存在化の条件でも、向山型アルドール反応よりもMannich型三成分連結反応を優先的に促進させることも判った。

  • 研究成果

    (3件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (3件)

  • [文献書誌] Nobuyuki Tanaka,Yukio Masaki*: "Polymer-Supported Acid Catalysit in the C-C Bond Formation of Acetals with Silylated Nucleophiles"Synlett. 1999. 1277-1279 (1999)

  • [文献書誌] Nobuyuki Tanaka,Yukio Masaki*: "Deprotection of Acetals and Silyl Ethers Using a Polymer-Supported π-Acid Catalyst"Synlett. 1999. 1960-1962 (1999)

  • [文献書誌] Nobuyuki Tanaka,Yukio Masaki*: "Mannich-Type Reaction Catalyzed by Dicyanoketene Ethylene Acetal and the Related Polymer π-Acid"Synlett. 2000. in press (2000)

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公開日: 2001-10-23   更新日: 2016-04-21  

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