研究課題/領域番号 |
11672130
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研究機関 | 神戸薬科大学 |
研究代表者 |
守安 正恭 神戸薬科大学, 薬学部, 教授 (40102107)
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研究分担者 |
西山 由美 神戸薬科大学, 薬学部, 助手 (30248116)
市丸 百代 神戸薬科大学, 薬学部, 講師 (00175259)
岩佐 衣子 神戸薬科大学, 薬学部, 助教授 (30068340)
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キーワード | イオン対HPLC / 生理活性物質 / アルカロイド / Monodra iunodii / Xylopia Parbiflora / Monanthotaxis fornicata / Annonaceae / 抗菌活性 |
研究概要 |
昨年度に引き続きイオン対試薬とする分取HPLCを用い、生理活性を有するアルカロイド類の分取を行い、バンレイシ科(Annonaceae)薬用植物Monodra junodiiについては新規化合物を含め多数の2,3級アルカロイド類(ベンジルイソキノリン、アポルフィン、プロトベルベリン、プソイドベルベリン類)を単離し、新規化合物を含むその構造を決定した(Natural Medicine誌に発表)。同様にAnnonaceae属植物であるXylopia parbifloraならびにMonanthotaxis fornicataについてもアルカロイドの検索を行い、両植物より新規化合物を含む多数の化合物を単離し、その構造を決定した(いずれも2001年9月日本生薬学会年会(東京)にて発表し、また論文を作成中である)。 次にこれらの化合物の生物についても検討を着手した。抗菌活性についての検討結果では、ベンジルイソキノリンならびにアポルフィンアルカロイドについて、E.coliをはじめ5種の菌に対する抗菌活性を検討したが、アポルフィンアルカロイド類に活性を認め、特に1,2-位にメチレンジオキシ基を有する化合物の活性が高いことを認めた。またいくつかの化合物については抗マラリア活性の検討も行い、プソイドベルベリン型アルカロイドに強い活性を認め、その中にはマラリア治療薬として使用されるキニーネに匹敵する活性を有する化合物があることを認めた。 これらの化合物の活性については興味ある知見が得られつつあり、場合によっては治療薬として期待できる可能性もあることから、研究最終年度にあたる来年度は抗菌、抗マラリア活性を中心として、単離、構造決定した化合物の生理活性について掘り下げて検討する予定である。
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