研究課題/領域番号 |
11672130
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研究機関 | 神戸薬科大学 |
研究代表者 |
守安 正恭 神戸薬科大学, 薬学部, 教授 (40102107)
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研究分担者 |
西山 由美 神戸薬科大学, 薬学部, 助手 (30248116)
市丸 百代 神戸薬科大学, 薬学部, 講師 (00175259)
岩佐 衣子 神戸薬科大学, 薬学部, 助教授 (30068340)
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キーワード | イオン対HPLC / アルカロイド / フラボノイド / Xylopia parbiflora / Monanthotaxis fornicata / 鎮痛活性 / 抗腫瘍活性 / HL-60 |
研究概要 |
本年度はこの課題の最終年度であるので、主に分取イオン対HPLCによって取得した化合物の生物活性の研究を中心に取り組んだ。その結果次に示す結果を得た。(1)アフリカケニア国産バンレイシ科薬用植物であるXylopia parbifloraについてアルカロイドの鎮痛活性を検討したところ、いくつかのベンジルイソキノリンアルカロイドに強い鎮痛活性を認めた。この結果はこの薬用植物の現地での使用実績を裏付ける結果である(平成14年3月薬学会年会(千葉)にて発表、論文作成準備中)。(2)同属植物Monanthotaxis fornicataについて抗腫瘍活性を調べる目的で単離したアルカロイド類のヒト白血病細胞株HL-60に対する増殖抑制作用を検討した結果、いくつかのベンジルイソキノリンアルカロイドに活性を認めている(発表予定)。またバンレイシ科薬用植物Monodra grandidieriについては成分検索を行った。そのアルカロイド成分を解明した。この点についてはNatural Medicine誌に発表を予定している。また今後得られた化合物の生物活性試験(鎮痛、抗炎症活性など)も行う予定である。 本課題で研究した分取法は、全く同一の溶媒系でアルカロイドだけでなくフラボノイドの分取にも使用できる(イオン抑制法として)。そこでハンシレン、ジュウヤク、オウギ、ランソウ、マンケイシなどの和漢生薬からフラボノイドを単離し、抗酸化活性、抗腫瘍活性、抗糖尿病活性などの検討を行った。このうち抗酸化活性については、平成13年10月、日本薬学会近畿支部総会(神戸)にて発表した。またいくつかの化合物についてはHL-60に対して強い抑制活性を有している。これら化合物についてはアポトーシス誘導の有無、細胞周期解析を現在進めており、結果がまとまり次第、できるだけ早期に発表したいと考えている。
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