研究概要 |
1.天然物由来の(R)-(-)-Pyridindolol K2およびそのエナンチオマーのエナンチオ選択的全合成に成功した。次いで、(R)-(-)pyridindolol K2をもとに(R)-(-)-pyridindolol K1および(R)-(-)pyridindololの全合成を達成した。 2.(+)-Oxopropaline Dの絶対配置を決定するために、(R)-(+)-oxopropaline D acetonideの不斉合成研究を実施し、(+)-oxopropaline Dは(R)-配置であることが明らかとなった。一方、(R)-oxopropaline Dの半経験的分子軌道計算による旋光度の計算からプラスの旋光度であることも分かり、不斉合成研究の結果を支持した。 3.Mescengricinの全合成研究は、6-dehydroxymescengricineの合成研究を実施し、基本構造の2,4-ジ置換-α-carboline骨格合成を2-アザヘキサトリエン系の電子環状反応により達成した。次いで、その4-位の官能基を利用しグリセロールエステル部の合成に成功した。最後に、2-位の官能基を利用し、δ-ラクトン部の合成経路を確立できた。
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