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1999 年度 実績報告書

白血病等に伴う続発性肺胞蛋白症の発症に新規転写制御因子MEFが関与する

研究課題

研究課題/領域番号 11672174
研究機関熊本大学

研究代表者

甲斐 広文  熊本大学, 薬学部, 助教授 (30194658)

キーワードGM-CSF / MEF / 上皮細胞 / lysozyme
研究概要

本研究では,MEFの過剰発現した上皮細胞では,漿液細胞様の上皮細胞へと分化が誘導されるのではないかという仮設を立て,それを立証するために,MEFを上皮細胞に安定的に高発現させた細胞株を作成した.MEF高発現株においては,漿液細胞様の形態変化だけでなく,漿液細胞のマーカー遺伝子であるlysozymeの発現が増加していることがわかった.また,この細胞において,炎症時には増加するというGM-CSFの発現は逆に減少することを明らかにした.これらの知見は,上皮細胞が正常化するための細胞内シグナルとしてMEFが重要な役割を果たしている可能性を示唆した.
さらに,上皮細胞におけるGM-CSFの発現が気道炎症病態と密接に関係するという報告に基づき.GM-CSFの発現を高めるETS転写因子ファミリーについてスクリーニングを行った.その結果,血球系細胞だけでなく上皮細胞にも発現している転写因子ETS2がGM-CSFの発現を著明に上昇させることを明らかにした.
本研究において,以下の二つの新しい事実を明らかにすることができた。
(1) 新規転写因子MEFはサイトカインGM-CSFを抑制する作用を持つ。
(2) ets-2はGM-CSFと結合し、更にはGM-CSFの転写を強力に活性化する。

  • 研究成果

    (4件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (4件)

  • [文献書誌] S.Tai: "Effect of deoxyribonuclease 1 on tracheal mucociliary transport and airway secretion in anaesthetized quails"Pharmacol.Rev.Commun.. 10. 257-264 (1999)

  • [文献書誌] H.Kai: "MEF up-regulates lysozyme transcription in epithelial cells."J.Biol.Chem.. 274. 20098-20102 (1999)

  • [文献書誌] M.Okumura: "Effects of eosinophil-granule major basic protein on phosphatidylcholine secretion in rat type II pneummocytes"Am.J.Physiol.. 276. 763-768 (1999)

  • [文献書誌] S.Nagayama: "Characterization of CFTR expression in a human pulmonary mucoepidermoid carcinoma cell line,NCIH292 cells"FEBS Letter. 455. 215-218 (1999)

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公開日: 2001-10-23   更新日: 2016-04-21  

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