研究課題/領域番号 |
11672230
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
環境系薬学
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研究機関 | 共立薬科大学 |
研究代表者 |
本間 義夫 共立薬科大学, 薬学部, 教授 (30102726)
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研究分担者 |
森田 裕子 (村瀬 裕子) 共立薬科大学, 薬学部, 助手 (80245448)
村上 勲 共立薬科大学, 薬学部, 助手 (50286407)
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研究期間 (年度) |
1999 – 2000
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キーワード | 放射線ホルミシス / SOD / ^<222>Rn / 低レベル放射線被ばく |
研究概要 |
1.X線照射線 環境放射線の生物学的効果を評価する目的で、ラットを2グループに分け、第1のグループには、X線照射のみを行い、第2のグループには、まず、低レベルのX線を予備照射した後に、グループ1と同様にX線を照射した。X線による被曝線量は、X線予備照射では0.09Gy/ラット、X線照射では0.5Gy/ラットであった。[本研究では予備照射以外は単にX線照射と表記した]。 両グループに共通するのは、ラットの肝臓、脾臓におけるSOD活性が、X線照射後6時間でいずれも平常値より27%増加するが、やがて徐々に平常値に戻ることである。注目すべき相違点は、SOD活性が第1グループではX線照射後、直ちに平常値より15%減少し、その後27%に増加、やがて再び平常値に戻るのに反して、予め低レベルのX線の予備照射を行った第2のグループでは照射直後のSOD活性の減少は見られない点にある。このことは、低レベルの放射線照射の持つ重要な意義を示すと思われる。 2.環境^<222>Rn 既知量の^<222>Rnを迅速に採取する方法を開発し、それにより得た^<222>Rnを用いてマウスを48時間飼育した。次いでマウスの肺をGeスペクトロメータで測定し、γ線を放射する^<222>Rnの娘核種^<214>Biを定量した。^<222>Rn採取後3.5時間で^<222>Rnとその娘核種は過渡平衡に達し、これらの核種すべて同じ放射能を持つに至るので、これに基づいて^<222>Rnとその娘核種による被曝線量を求めた。一方、低レベル放射線被曝の詳細な研究が、放射線ホルミシスの機構解明につながるとの見地から、筆者らは、環境^<222>Rnの定量法を開発し、相当量のデータを蓄積した。これらの結果に基づいて、環境ラドンの生物学的効果に関する実験を企画している。
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