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1999 年度 実績報告書

内皮由来一酸化窒素およびPGI_2産生遊離の老化による異常と分子生理学的機序解明

研究課題

研究課題/領域番号 11672254
研究機関山形大学

研究代表者

石幡 明  山形大学, 医学部, 助手 (40232326)

研究分担者 片野 由美  山形大学, 医学部, 教授 (70018696)
キーワードnitric oxide / prostacyclin / aging / angiotensinII / coronary artery / tyrosine kinase / MAPK / 心臓
研究概要

この研究の第1の目的は老化ラットにおいて内皮依存性の血管拡張反応と老化血管でのNOおよびPGI2産生遊離能力の関係を決定することである.これまでの研究で我々は,ETやAngIIによる冠血管収縮作用が加齢とともに増強され,その結果強い心筋抑制作用が現れることを見出しており,原因として内皮由来血管拡張性因子,なかでもNO産生放出の低下が大きく関与することが明らかになった.さらに意外なことには,ETやAngIIによって刺激すると,もうひとつの血管内皮由来弛緩因子であるプロスタサイクリン(PGI2)の産生遊離が,NOとは反対に,老化冠血管で若齢ラットより増加していることを見いだした.このことから,プロスタサイクリンがNO産生放出の低下を補完して,冠動脈の収縮弛緩反応の極度の異常を抑制するのではないかと仮定し,実験をおこなった.その結果,老化動物の摘出ランゲンドルフ灌流心臓を用いた冠血流量測定では,サイクロオキシゲナーゼ抑制薬投与によっても,冠動脈収縮はさらなる増悪を見せなかった.このことから,プロスタサイクリンの心筋保護作用については否定的な結果が得られた.しかしながら,このことが老化組織におけるプロスタサイクリン受容体の減少に伴うものである可能性も高い.このような観点から,老化ラットの冠血管および大動脈におけるeNOSとiNOSそれぞれの発現の相互関係,および老化心臓でのCyclooxygenaseとPGI synthaseの発現の変化を現在検討中である.

  • 研究成果

    (2件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (2件)

  • [文献書誌] Akira Ishihata et al.: "Differential modulation of nitric oxide and prostacyclin release in senescent rat heart stimulated by angiotensin II"European Journal of Pharmacology. 382. 19-26 (1999)

  • [文献書誌] Katsunari Tasaki et al.: "Involvement of tyrosine kinase activation in the vascular smooth muscle contraction induced by angiotensin II in the rat aorta."Yamagata Medical Journal. 17(2). 189-198 (1999)

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公開日: 2001-10-23   更新日: 2016-04-21  

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