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2000 年度 実績報告書

遺伝子治療基盤技術としてのプラスミドDNA等の細胞内動態特性・有効性評価法の確立

研究課題

研究課題/領域番号 11672258
研究機関大阪大学

研究代表者

中川 晋作  大阪大学, 薬学研究科, 助教授 (70207728)

研究分担者 久保 一義  大阪大学, 薬学研究科, 助教授 (00028846)
真弓 忠範  大阪大学, 薬学研究科, 教授 (00098485)
キーワード細胞質内遺伝子発現 / 遺伝子発現調節因子 / 細胞内動態 / 遺伝子治療 / 膜融合リポソーム
研究概要

安全且つ有効な遺伝子治療システムを構築していくためには、発現効率や発現量、発現期間等目的に応じた遺伝子発現を可能にしていかなければならない。そのためには、導入遺伝子の改良だけでなくその遺伝子発現に関わる調節因子をも同時に細胞内に導入する等の工夫が必要となってくる。そこで、遺伝子とその遺伝子発現に関わる調節因子をも同時に細胞内に導入した場合の遺伝子発現評価系の確立を試みた。一般に導入遺伝子の核内への移行率は、核膜が一時的に消失する増殖性細胞においてさえ、0.1%程度と著しく低いことが知られている。そこで、遺伝子発現調節因子としてT7 RNAポリメラーゼをモデルとして、それとT7プロモーターを有するプラスミドDNA(pT7-IRES-L)とを同時に細胞質内に導入し、細胞質内で遺伝子発現させる評価系を構築した。本システムは、通常の核内における遺伝子発現とは完全に独立した形で、細胞質内で遺伝子発現を行わせるものであるため、細胞質内に導入した遺伝子発現調節因子の機能を直接評価できる。細胞内への物質導入ベクターとして膜融合リポソームを用い、pT7-IRES-LとT7 RNAポリメラーゼを細胞内に導入した結果、高い遺伝子発現が認められ、最大遺伝子発現は遺伝子導入後12時間目に認められた。また、pT7-IRES-L単独では遺伝子発現は認められないことから、本系において遺伝子発現調節因子そのものを評価可能であることが示された。また通常のリポソームを用いた場合、ほとんど遺伝子発現が認められなかった。以上の結果から、膜融合リポソームを用いることにより遺伝子のみならず遺伝子発現に関わる種々因子の安全性・有用性評価にも適用可能であることが示された。

  • 研究成果

    (3件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (3件)

  • [文献書誌] Kondo,M.: "Growth inhibition of human leukemia HL-60 cells by an antisense phosphodiester oligonucleotide encapsulated into fusogenic liposomes."Biol.Pharm.Bull.. 23. 1011-1013 (1999)

  • [文献書誌] Imazu,S.: "A novel nonviral vector based on vesicular stomatitis virus."J.Control Release.. 68. 187-194 (2000)

  • [文献書誌] Nakanishi,T.: "Fusogenic liposomes efficiently deliver exogenous antigen through the cytoplasm into the MHC class I processing pathway."Eur.J.Immunol.. 30. 1740-1747 (2000)

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公開日: 2002-04-03   更新日: 2016-04-21  

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