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1999 年度 実績報告書

循環調節因子としてのインスリンの血管作用と抵抗性に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 11672261
研究機関岡山大学

研究代表者

川崎 博己  岡山大学, 大学院・自然科学研究科, 教授 (60125151)

研究分担者 黒崎 勇二  岡山大学, 大学院・自然科学研究科, 助教授 (90161786)
キーワードインスリン抵抗性 / 血管周囲神経機能 / 抵抗血管 / 血管内皮機能 / 交感神経 / 血管拡張性神経
研究概要

6週齢正常血圧ラット(SD系)に高フルクトース含有飼料を与えて4週間飼育し、実験的インスリン抵抗性動物(FFR)を作製した。正常飼料で飼育した動物を対照動物(Cont)とした。10週齢時に麻酔下にインスリン抵抗性発現を確認し、頚動脈血圧を測定した後、腸間膜動脈血管床の灌流標本を作製した。標本を生理液で定流量(5ml/min)で灌流し、その灌流圧を抵抗血管の収縮張力として測定記録した。標本作製時に採血し、血中のインスリン濃度(IRI)、トリグリセリド(TG)、血糖値(BG)を測定した。その結果、FFRではContに比較してIRIおよびTGが高く、インスリン抵抗性が確認された。腸間膜動脈灌流標本において、動脈周囲神経電気刺激(PNS)による交感神経性収縮反応はFFRにおいてContよりも有意に大きかった。ノルアドレナリンの灌流液中注入による収縮反応は差がみられなかった。これらの実験によりインスリン抵抗性では交感神経機能が促進されていることが明らかとなった。次に、メトキサミンで血管収縮させ灌流圧を上昇させ、PNSを行いCGRP神経を刺激して血管拡張反応とCGRPを注入してCGRP受容体を介した血管拡張反応を測定した。その結果、FFRのPNS反応はContに比較して有意に小さく、CGRP反応はFFRで大であった。これらによりインスリン抵抗性発現下ではCGRP神経機能が低下していることが明らかになった。さらに、アセチルコリン注入による内皮細胞依存性血管拡張反応はFFRで小さく、内皮細胞機能の低下が認められた。さらに、FFRにおけるインスリン灌流による血管弛緩反応は有意に小さかった。インスリン抵抗性発現下ではインスリンの血管弛緩反応が減弱していることが明らかとなった。

  • 研究成果

    (1件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (1件)

  • [文献書誌] 川崎博己他2名: "インスリンの血管作用"日本薬理学雑誌. (印刷中). (2000)

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公開日: 2001-10-23   更新日: 2016-04-21  

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