研究概要 |
1.内分泌腫瘍(褐色細胞腫)のうちアドレナリン産生タイプのものはアドレナリン産生酵素PNMT遺伝子の発現が亢進していることおよびその機序の一端について明らかにした。 2.脳内のみに限局するとされていたオレキシンレセプターの発現が副腎において強力に発現していること、髄質と皮質においてレセプターが異なり作用も異なることを明らかにした。 3.カテコールアミン合成の律速酵素であるTyrosine hydroxylase (TH) isoformの発現パターンが正常と腫瘍で大きく異なることを明らかにした。 4.テロメラーゼの触媒サブユニットであるhTERT mRNAの発現について検討を行い、内分泌腫瘍の種類によっそは悪性度判定に有用であることを明らかにした。褐色細胞腫においては、感度80%特異度88%と良好であった。 5.神経ペプチドPACAPおよびレセプターの褐色細胞腫における発現について検討を行った。PAC1R, VPAC2Rについては副腎外発生のものではその発現がほとんど認められなかった。PACAP mRNA発現とカテコールアミン合成酵素mRNA (TH, DBH, PNMT)、カテコールアミン(とくにアドレナリン)量間に相関が認められ、PACAP
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