研究課題/領域番号 |
11672310
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研究機関 | 東邦大学 |
研究代表者 |
伊藤 正俊 東邦大学, 医学部, 教授 (10057698)
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研究分担者 |
岡田 弥生 東邦大学, 医学部, 助手 (60256758)
石川 文雄 東邦大学, 医学部, 講師 (10130345)
竹内 吉男 東邦大学, 医学部, 講師 (40130372)
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キーワード | 薬剤アレルギー / 薬剤抗体 / 薬剤芽球化試験 / インタ-ロイキン-2 / RT-PCR法 / RAD法 / 親和性定数 / cELISA法 |
研究概要 |
薬剤アレルギーの診断に用いられる薬剤芽球化試験について検討した。対象は本院並びに関連病院を受診した薬剤アレルギーが疑われる症例で、検討に際し全員から予め承諾を得た。 薬剤芽球化試験では、薬剤アレルギー疑診患者25症例中3例(12%)が陽性で、疑陽性が3例(12%)であった。陽性と疑陽性を含めると24%の反応性が観察された。これに対し、IL-2産生能をみると、25症例中7例(28%)が陽性で、疑陽性が4例(16%)、合計11例(44%)で、芽球化試験に比較し約2倍の検出率であった。さらに、芽球化試験が陰性でIL-2産生で陽性だったものが疑陽性を含めると4例(12%)みられた。IL-2のmRNAは薬剤刺激後4〜8時間で検出され、L-2産生がみられた全ての症例に於いてmRNAが検出された。発疹型別では、多型性滲出性紅斑(EEM)と固定診に於いてIL-2産生能試験の陽性率が高値であった。 以上の結果から、薬剤芽球化試験のおけるIL-2産生能の測定は、従来法に比較し高感度な測定法であることが明らかにされた。またIL-2mRNAの検出は、早期段階での薬剤に対するアレルギーを診断する上で有効な検査法であることが示唆された。
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