昨年度に引き続き、看護情報学を教育するにあたり、特に病院の医療情報システムを学習させるために、見学実習を行い、その教育方法について検討した。 看護情報システムの概略は、よく理解できた平成11年10人、平成12年9人、だいたい理解できた平成11年50人、平成12年51人、あまり理解できなかった平成11年1人、平成12年0人。 看護以外の病院情報システムの概略は、よく理解できた平成11年0人、平成12年8人、だいたい理解できた平成11年48人、平成12年48人、あまり理解できなかった平成11年10人、平成12年4人。 平成11年度に病院のシステム見学を行なった時は、看護以外の病院情報システムの見学は、20人ほどの3グループに別れての見学であったが、看護情報システムの見学は、5から6人の少グループに別れ、さらに、短時間であるが操作経験も持てたことが、学生の評価が高かった要因であると考えられた。また、看護以外の病院情報システムの見学で、システムの概略や説明内容が、あまり理解できなかった理由として、「内容が多く、スピードが早いためわかりづらい」、「説明に情報専門用語が多い」などがあげられ、担当者の些細な気配りが、学生の理解の度合いに影響していることが示唆された。これに対し、平成12年度の調査結果では、若干の改善がみられている。これは、昨年度の学生の意見を受け入れ、説明担当者が、学生に対する説明方法やプロジェクター使用などの視覚に訴えたリソースを使用したことに一因があると考えられた。 また、看護情報教育のリソースづくりとしては、メデイア教育開発センターと協力し、DVDビデオ、DVD-ROMの作成を行なった。本研究者の担当は、地域看護における情報活用と在宅と病院の継続看護を支援するシステムについて、シナリオを作成し、撮影フィールドを提供した。この教材の評価については、来年度の課題とする。
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