今年度は研究のフィールド確保に力を入れた。都内各地のセルフヘルプグループを調べ、可能であれば参加し、アルコール依存症からの快復について検討するとともに、研究の協力を依頼した。またアルコール依存症専門医を訪ね、研究の意図を話し助言をいただき、協力を依頼した。 研究(1)は今回の研究テーマのメインとなるもので、3年以上断酒を継続しているアルコール依存症者のうち、回復が著しいと考えられるものを断酒新生会、Alcoholic Anonymous、断酒友の会などのセルフヘルプグループから紹介して貰い、面接調査を実施する。現在10人あまりの対象者にたいし、半構造面接調査を実施し、テープ起こしを行っている。 研究(2)では都内および埼玉におけるアルコール依存症の専門クリニックで、治療を行っているアルコール依存症者を対象に、飲酒歴、治療歴、セルフヘルプグループへの関わりなどについてアンケート調査を行い、集計を行っている。彼等を2年後に追跡調査し、断酒継続率をアルコール専門病院での成績と比較検討し、断酒できた因子、失敗した因子などについて分析を行う予定である。
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