平成12年度は、在宅徘徊データの収集を可能とした。このために、実際の公衆回線を想定して回線エミュレーターを製作し、警報伝送や徘徊データ収集のための疑似システムを実験した。 (1)前年度に改良したシステムを、公衆回線エミュレーターに接続し、疑似警報信号を送信し、PHSや携帯電話等に警報を伝送できることを繰り返し詳細に実験した。また、無線LANによる伝送実験も行って、近隣住民への警報報知(音響やモニター画像)が実際に可能であることを確認した。 (2)実際に徘徊をモニターしたり、老人の外出の際の救護がどのように行い得るかを家庭と家庭以外の場合を想定し詳細に検討した。 (3)家庭から電話回線を通じて送られてくる徘徊データが確実に、管理側(研究室)で受信できることを確認した。このため監視システムをパーソナルコンピュータを中心として構成し、これを有効に稼働するためのソフトウェアを開発した。また、受信データを後になって老人の行動やシステムの分析に役立てられるように、警報回数等を月別にグラフ化し処理した。
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