平成13年度(最終年度)は一般家庭での運用と徘徊データの収集を行った。即ち、管理側から徘徊データの遠隔収集記録を行った。その結果、徘徊行動、心理的特性など分析のためのデータベースとして利用できるように、天候別の徘徊頻度や傾向について解析し処理をした。 (1)無線LANを利用した、一般家庭と近隣地域を含めた保護システムネットワークの運用を繰り返し行った結果、本システム取り扱い上からも十分満足な性能が確認できた。 (2)本システムの一般家庭での運用において、システムの使い安さ、徘徊感知の信頼性、有効性など、実用的な検討と改良を行った。携帯用送信機を徘徊者に装着する場合、出入り口に向かって受信機を左側に設置した場合、徘徊者の左肩に装着すると送信機電波の減衰が低いことなど確認した。そこで、送信機袋を左肩に縫い付け送信機を挿入し運用した。 (3)携帯用送信機に各種のセンサーを付加し実験の結果、体温と脈拍については、ほぼ測定可能であった。さらに、データの変調送信については、さらに技術的にも検討し送信できるように携帯用送信機の改良調整を必要とする。本システムの送信機を今後さらに改良し、医療の面からも心電図や脳波測定に利用できるように改良する予定である。
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