研究概要 |
今回はこの基盤研究をゼミの学生と夏期休暇中、高齢在宅要介護者6名(74〜90歳・寝たきり期間9〜3年・介護度5〜3・内3名が痴呆)に地域担当開業医師の許可を得た後、事前訪問を加え8日間連日継続ケアーを実施し、以下の知見を得た。 1.対象者(臥床期間3〜9年)6名中、今迄離床出来なかった3名が車椅子で摂食可能となりむせなくなった。 2.痴呆で足腰が弱り臥床がちの3名が散歩,買物,編み物(あえて教えて頂く形をとり)などが出来るようになった。その上、HDS-R(改訂版 長谷川式簡易知能評価スケール)ポイントの上昇がみられた。 3.薬剤で治癒しなかった褥創部が起床させることと、創部にムートンを(二組用意し、2〜3日で交換)使用して軽快した(2名)。 4.毎日同じ条件設定で、また簡単な二度起こし法で起立性低血圧を予防しつつ、自発的離床を習慣ずけるため対象者、介護者ともに不安感が少なく今迄より楽に療養生活が可能となりQOLの向上が得られた。 5.8日間以降もヘルパー・家族介護者にケアーの継続を依頼した。6ケ月過ぎた現在訪問し、継続事例では明らかな改善がみられた。
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