本研究は、助産婦の分娩期における助産ケアについて、効果的なモニタリング機能について概念モデルを開発することを目的とした。この目的を達成するために以下の目標をあげた。 1.助産婦の分娩期におけるモニタリング機能の構成要素を明確にする。 2.臨床で助産婦が行う分娩期のモニタリング機能の実態を明確にする。 3.産婦の分娩期におけるモニタリング機能についての概念モデルを構築し、検証を行う。 本年度は、研究計画に基づき、目標1と2について、文献によりモニタリング機能の構成要素の検討を行った。その後、フィールドリサーチのためのインタビューガイドを作成し、それらに基づきて臨床経験5年以上の助産婦を対象にデータ収集を行い、分析を行っている過程である。 現時点の分析によると、モニタリングの実態として、助産婦特有の接近により以下の構成要素が考えられている。 1.産婦が、健康という視点からどのような分娩体験をするのかを判断する。 2.母子の安全が守られているかを判断する。 3.分娩が生理的変化に伴っているかどうかを判断する。 これらの要素が機能するかどうかに影響するものとして、助産婦の任せられている責任の範囲が挙げられている。 今後、これらの要素をフィールドリサーチにより洗練し、概念モデルを構築する予定である。
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