研究課題/領域番号 |
11672373
|
研究機関 | 神戸大学 |
研究代表者 |
足高 善彦 神戸大学, 医学部, 教授 (10030959)
|
研究分担者 |
島内 敦子 神戸大学, 医学部, 助手 (00304113)
高田 昌代 神戸大学, 医学部, 助教授 (50273793)
喜多 淳子 神戸大学, 医学部, 教授 (30295828)
中野 美佳 神戸大学, 医学部, 助手 (90314492)
|
キーワード | 産婦のストレス / 陣痛 / 体表温度 / visual analogue scale / 産痛スコア / 助産婦スコア |
研究概要 |
産婦が分娩中に被るストレスを計量的に評価する一指標として、分娩中の体表温度変化を調べてきた。これまでの研究結果を基に、本年度は専ら左第4指尖端内側部での温度変化を計測した。即ち、同部にΦ6mmの体温プレート電極(PTW-100)を装着し、これを1mの中継リ-ドを介してポータブル熱電対温度計(PTW-100)に接続した。温度変化や分娩監視装置からケーブルを用いて引き出した外側法による子宮収縮曲線と、イヤープロープ(0380-1000-21)を用いBiox3740パルスオキシメーターで脈拍数を測定した。さらに母体心拍数をLabora-tory Recorder PJ 1000-43/FDDに同時記録させた。データーを記録紙に表示させると共に、内部メモリーに保存し、実験終了後にPower Mac PC8500/120にデーターを転送して解析用ソフト(MEMORIA-MAC)を用いて解析した。統計的処理はStatViewを用いて行った。分娩時期を子宮口開大が」≦3mの潜伏期、4〜8cmの加速期、≧9cmの極期、分娩第2期、第3期に分け、夫々の期に産婦が感じる陣痛の強さをvertical visual analogue scale(VVAS)に表示させると共に、教室で考案した助産婦スコア(MS)を助産婦に採点させた。16例の完全症例(初産婦PP 9、経産婦MP 7)につき、体表温度下降(TTC)の変化が最も大きかったのはPP、MP共に極期で見られたのに反し、MSでは分娩第2期でPP、MP共に最大となった。他方、VVASではPPが極期で、MPでは第2期で最大となった。今回の3指標の成績が意味するものを解析するためにも、本年度科研費で購入したBiopac systemが漸く設定できたので、data解析時間が著しく短縮できると期待され、引き続き難産などの異常分娩時との比較をも含めて、研究を継続させて行きたい。
|