研究課題/領域番号 |
11672378
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研究機関 | 愛媛大学 |
研究代表者 |
中村 慶子 愛媛大学, 医学部, 教授 (40263925)
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研究分担者 |
岡中 栄子 愛媛大学, 医学部, 助手 (40325379)
伊藤 卓夫 愛媛大学, 医学部・附属病院, 講師 (00243783)
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キーワード | 小児 / 1型糖尿病 / 患者教育・支援 / 自己管理 / チームアプローチ / テレビ電話 / 糖尿病サマーキャンプ / 発達段階 |
研究概要 |
平成12年度は、小児の1型糖尿病患者を対象にして、テレビ電話を用いた患者教育方法のモデルを示すことを目的に、より具体的で実践的な研究を展開した。研究成果は以下の通りである。 1.テレビ電話による患者教育システムの整備拡充と評価 対象事例を7例に増加して、テレビ電話による自己管理支援の有用性を、対象の発達段階に応じた評価を実施した。その結果自己管理に対する準備状態が整った高校生男児に顕著な有用性が確認できた。具体的な効果としては、血糖値の安定、HbAlc値の安定・改善、低血糖や高血糖への対応と予防行動が確認できた。その他、家族の自己管理支援の強化や、地域社会・学校の支援姿勢の向上に発展している。 2.患者教育における自己管理技術の指導方法の検討 糖尿病サマーキャンプに参加した小児を対象に、発達段階における自己管理技術の修得過程を、キャンプの指導記録を経時的に分析した。その結果、発達段階における指導目標が示され、幼児期発症の小児と、思春期発症の小児における指導方法の違いが明確になった。具体的にはインスリン注射は小学生時期に修得が可能であり、食事や栄養に関する指導は、質的な変化を来しつつ継続する必要があり、インスリンスライド方法の修得によって低血糖の予測と予防が可能となり、その修得は中学生の段階で積極的に論理的に進める必要があり、キャンプでの継続した指導と、テレビ電話の導入による個別指導の強化が有効であることが示唆された。 3.小児慢性疾患患者への指導方法の展開 1型糖尿病患者のテレビ電話による支援を、神経筋疾患を持つ小児やその家族を対象に発展させるための機器整備や、チーム編成を整えた。
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