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2002 年度 実績報告書

胃切除患者の術後骨代謝障害予防のための生活指導プログラム作成に関する基礎的研究

研究課題

研究課題/領域番号 11672379
研究機関産業医科大学

研究代表者

川本 利恵子  産業医科大学, 産業保健学部, 教授 (40144969)

研究分担者 村瀬 千春  産業医科大学, 産業保健学部, 助教授 (10239519)
伊藤 英明  産業医科大学, 医学部, 教授 (90038852)
黒田 裕介  産業医科大学, 産業保健学部, 教授 (30131915)
佐藤 清治  佐賀医科大学, 医学部, 講師 (00225955)
鶴留 洋輔  産業医科大学, 医学部, 助手 (30352305)
キーワード胃切除 / 骨代謝障害 / 骨密度 / 身体活動 / 食生活 / 超音波法
研究概要

胃切除術後は食物貯蔵能力低下による食事量減少、カルシウムの不容化、吸収障害、ビタミンD吸収不良などによって骨代謝障害の30〜40%が術後1年未満に出現しやすいといわれている。そこで、本研究は胃切除術後の骨代謝の状態を追跡し、食生活状況や身体活動状況の骨密度への影響を調べ、生活指導プログラム作成の基礎的資料にすることを目的とした。骨代謝の状態は、超音波による骨密度測定(SOS),骨代謝パラメータ(BAP,ALP_3,DPD,NTx,補正Ca)の測定を行い、身体活動として歩数測定,食生活状況は質問紙による方法で行った。
平成12年度から佐賀医科大学で、平成13年度から産業医科大学で調査を開始した。佐賀医科大学では骨形成マーカーであるALP_3,BAPが術後3週目に有意に減少し,術後3ヶ月目より増加した。骨吸収マーカーであるDPDは有意に増加した。産業医科大学では,6ヶ月・1年目の追跡調査の対象者が11名(13名の内,死亡・協力拒否を除く)であった。その結果は,佐賀医科大学と同様にALP_3,BAPが術後3週目で有意に減少したが,術後3ヶ月目から術前より増加した。しかしDPDは,術後3週目で有意に増加し,3ヶ月目以降は有意に減少した。NTxは,いずれの時期においても増加傾向が示され,1年目では術前より有意に増加し,佐賀医科大学の結果と異なった。これらの相違は対象の重症度によると考えられる。また,身体活動量・食生活による影響を検討したが,有意差はなかった。
このように骨代謝障害は術後3週目に出現していたが,骨吸収過程,つまり回復過程は個人差に影響を受けることが示唆された。申請した研究期間は終了するが,今後さらに追跡調査を行い,身体活動量と食生活の関連性についての検討を行う予定である。

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公開日: 2004-04-07   更新日: 2016-04-21  

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