本研究の目的は、妊娠後期および産褥早期の女性を対象に出産後2年間の心理・社会的状況と育児に対する意識等を縦断的に追跡し、それらに関連する要因の分析、家族支援モデルを構築するものである。 本年度の実施は以下の通りである。 1.本調査の継続調査に同意の得られた460名を対象に産後1年から1年3ヶ月時点で質問紙調査を行った。その結果、209名(回収率46;0%)から回答が得られた。主な内容は、今までの心理社会的側面、身体的側面に加え、月経、避妊、子育てに関する事項を加え、さらに精神健康状態を把握するためにGHQを用いた。これらのデータについて現在分析中である。 2.本調査の札幌在住の方を対象に小集団「カルガモの会」をつくり(12年度2回開催)、13年度は6月と11月に2回の会合をもった。各14〜17名の出席によって日頃の疑問や子どもへの接し方、研究結果の概要報告等を行い、有意義だったという好評な結果を得ている。 3.現在、対象者の産後約2年目にあたる3月から4月の最終調査の準備中である。 4.質問紙の心配の内容および自由記載のうち、何らかのコンタクトをとる必要があると判断した対象については、電話や手紙によってその状況を把握しながら相談に対応している。
|