研究概要 |
育児生活肯定感尺度の精選にむけて以下のような検討を行っている。 1,質問項目数の精選 多数の対象に対して、育児を行っている母親の感情を、正確で且つ簡便に把握するには、質問数が15項目前後の質問紙を作成することが望ましい。そのため、質問内容を再検討するために育児肯定感に関する文献検討を再度行った。更に、データ収集・分析及び、質問項目の抽出・精選について、統計の専門家に指導を受けた。それらの経過を経て、44項目の質問を作成し、この中から妥当な項目を取り出すために、データ収集を実施中である。 2,質問紙の内容妥当性の検討 育児期間中の母親の感情を測定する質問紙は、最もよく、自己効力感に関連することが、文献検討の結果判明した。そのため、坂野雄二氏開発の一般的自己効力感スケールを併用して、質問紙の併存妥当性を検討することとし、上記1と共に、データを収集する。 3,データ収集の実際・他 平成12年2月から、以下のように150名のデータ収集を行っている。都内2カ所の病院で出産を行った褥婦に対して、産後1ヶ月検診に来院した際、外来診察の待ち時間を利用して質問紙の回答を依頼する。更に継続して協力を得られる褥婦には、その後更に1ヶ月後(産後2ヶ月)に、同様のアンケートに回答してもらうこととし、経時的な変化をも測定する。これらの結果は、統計的に分析する予定である。
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