研究課題/領域番号 |
11672384
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
臨床看護学
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研究機関 | 日本赤十字広島看護大学 (2000-2001) 長野県看護大学 (1999) |
研究代表者 |
野口 眞弓 日本赤十字広島看護大学, 看護学部, 助教授 (40241202)
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研究分担者 |
松永 佳子 日本赤十字広島看護大学, 看護学部, 助手 (70341245)
新川 治子 日本赤十字広島看護大学, 看護学部, 助手 (90330711)
多賀谷 昭 長野県看護大学, 看護学部, 教授 (70117951)
若林 敏子 日本赤十字広島看護大学, 看護学部, 教授 (70183712)
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研究期間 (年度) |
1999 – 2001
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キーワード | 出産 / 育児 / ソーシャル・サポート・ネットワーク / 母親 |
研究概要 |
出産し育児をするためには多くのソーシャル・サポートが必要であるが、現在の母親たちの多くは出産・育児を社会から隔絶された状況の中で行うことを余儀なくされており、不安や孤独感を持っている。このような状況を改善するためには、ソーシャル・サポートを提供するネットワークを家族、近隣、地域とそこに暮らす人々の生活の中で全体的にとらえ、さらにソーシャル・サポート・ネットワークが充分に機能していた時代と現在のそれを比較することで、ソーシャル・サポート・ネットワークが存在し、機能するための要件や、それを開発し機能させるための方向性を明らかにする必要がある。平成11年度は、ソーシャル・サポート・ネットワークが充分に機能していた時代の昭和初期に焦点をあて、長野県下伊那郡大鹿村でソーシャル・サポート・ネットワークと育児についての調査を行い、育児の責任を母親一人に背負わせない山村の共同生活のあり方を明らかにした。平成12年度は、現在の都市化した地域でのソーシャル・サポート・ネットワークを明らかにするために、広島県広島市近郊の市に居住する母親にインタビューを行い、都市化した地域の母親は近隣とのネットワークを持たないが、育児をする母親同士のつきあいを持ちたいという母親の意向があることがわかった。平成13年度は、ソーシャル・サポート・ネットワークを規定する母親の要因をあきらかにするために、広島市近郊の市で育児をする母親を対象として質問紙調査を行った。その結果、ソーシャル・ネットワークからのサポートを得にくい母親には、つきあう相手を階層的属性で選別する、シャイネスが強い、仕事についていないなどの要因があることが明らかになった。また、仕事をしている母親は育児不安が低いことが示された。これらの結果から、育児に関するソーシャル・サポート・ネットワークを考えるときには、母親が育児に専念することを前提とするのではなく、母親を社会から隔絶することなく、社会全体で育児をサポートする必要性が示された。
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