研究課題/領域番号 |
11672395
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研究機関 | 聖路加看護大学 |
研究代表者 |
及川 郁子 聖路加看護大学, 看護学部, 教授 (90185174)
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研究分担者 |
鈴木 里利 聖路加看護大学, 看護学部, 助手 (40310411)
横山 由美 聖路加看護大学, 看護学部, 助手 (30263700)
平林 優子 聖路加看護大学, 看護学部, 助教授 (50228813)
川口 千鶴 東京女子医科大学, 看護学部, 助教授 (30119375)
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キーワード | 慢性疾患 / 子ども / 家族 / 在宅ケア / 外来看護 / 質の確保 / ケアプログラム |
研究概要 |
本研究は、1999年から2001年の3年間で、慢性疾患をもつ子どもと家族のための外来における看護ケアの質を高めるための方略を検討することである。具体的には、(1)グループ活動によるケアモデルの作成、(2)外来通院する子どもと家族の看護ケアの質の評価である。 (1)グループ活動によるケアモデルの作成 第1段階として、外来看護婦が抱えている看護上の課題を明らかにし、実践活動を支援するためのフォーカスグループをつくり、アクションリサーチを行った。方法は、外来看護婦33名を、「看護記録」「連携(病棟・外来・地域・他職者)」「患者指導」の3グループに分け、3回の講演とグループ活動を実施し、その過程で実践活動を支えていった。また、3回のグループ活動の過程や参加前後の意識変化などを調査した。その結果、各グループとも活発な意見交換があり、参加者が抱えている課題に対し、外来業務の中で取り組む姿勢が見られた。また外来看護に対する意識や仕事への満足感も高まった。第2段階は、慢性疾患児のケアの質を高めるために、「気管支喘息児の外来看護ケアモデル」を作成した。24名の外来看護婦を3グループに分け、5回のグループ活動を通して喘息児のケアの現状と課題を話合い、モデル案に実践状況を加味していく作業を行った。また同時に参加者の実践力を高めるために講演と実技演習を取り入れた。ケアモデルはこれから実践評価する予定である。第1段階同様、終了後の参加者の満足度は高かった。1・2段階のグループ活動を通し、外来看護の質を高めるための教育的働きかけとして、フォーカスグループによる情報交換や意見交換が有用であることが示唆された。 (2)外来通院する子どもと家族の看護ケアの質の評価について 慢性疾患をもつ子どもと家族に対し、外来看護の質を評価するための質問紙を作成し調査した。 9歳から15歳までの子ども112名から回収し分析した結果、子どもの病気に対する認識は高く、日常生活の制限を守って過ごしていた。また外来看護婦との関係も肯定的に受け止めていた。一方親は320名の回収があった。外来で受けるケア内容は子どもの状況により様々であるが、受けている看護については大よそ満足しており、親の気持ちの安定性が見られた。
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