研究概要 |
1.米国の助産婦教育と助産婦業務の実態を理解し、プライマリケアの意義を確認する目的で平成12年8月9日〜27日に、YALE大学,HOLYNAM EHOSPITAL,St.Luke's.Roosevelt THE BIRTHING CENTER,Elizabeth Seton Childbearing Center,The Brooktyn BIRTHING CENTER,の5施設を視察・研修した。YALE大学では原則的には、ACNMの教育に則っているが新たにカリキュラムに加わったPRIMARY CARE WOMENに力を注ぎ、実践を重視した教育が行われていた。HOLYNAM EHOSPITALでは正常妊産婦は全責任を助産婦が持ち、異常を除く妊産婦管理に関しては、業務も料金も医師と同等であった。2カ所のBIRTHING CENTERでは、助産婦の共同管理で運営され、出産後1泊で退院しているが、市民からは納得のいく助産・ケアであると評価されていた。以上より、米国の助産婦教育は基礎教育において実践を重視し、ACNMの到達水準に達する教育が堅実に行われ、卒後は諸先輩からの指導の元に、自信を持って自律した活動が行われていた。また絶えず時代に即した助産婦のあり方を追求し、専門職としての志気の高さを感じさせられた。助産婦教育やBIRTHING CENTERの関連資料を入手してきた。 2.N医療センターをフールドに研究目的に照らして質問紙調査を行っている。助産婦が一貫してプライマリケアを行っている群と、対照群である医師の診療を受けている群の妊娠期と分娩後(分娩時、産褥時)のケアの評価を、適時配布し回収しながら分析をしている。3月迄の時点で、助産婦外来を受けている妊婦への配布数79人(回収60人)分娩後は配布数64人(回収30人)、対照群の妊婦への配布数132人(回収105人)、分娩後は配布数93人(回収67人)である。今後、両目標回収数を100人にして分析し、医療介入を行わない自然分娩により、妊娠期、分娩期、産褥・授乳期のケアの質の評価と、諸経費の算出を行う予定である。
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