研究課題/領域番号 |
11680006
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研究機関 | 国士舘大学 |
研究代表者 |
木原 英逸 国士舘大学, 政経学部, 教授 (60204955)
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研究分担者 |
梶 雅範 東京工業大学, 大学院・社会理工学研究科, 助教授 (00211839)
藤垣 裕子 東京大学, 大学院・総合文化研究科・広域科学専攻, 助教授 (50222261)
小林 傳司 南山大学, 人文学部, 教授 (70195791)
金森 修 東京大学, 大学院・教育学研究科, 助教授 (90192541)
塚原 東吾 神戸大学, 国際文化学部, 助教授 (80266353)
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キーワード | 社会的認識論 / 公共空間 / 社会的合理性 / リスク論 / 科学技術の民主的コントロール / 知的財産権 / 大学 / レギュラトリー・サイエンス |
研究概要 |
研究最終年度の本年度は、これまでの研究成果の上に、研究分担者各自が最終とりまとめへ向けて、研究の整理・統合を図った。 具体的には、研究分担者9名が、理論班、リスク班、歴史班に重複しながら分かれ、さらに、研究協力者10名も加わって、各班ごとに研究成果の集約を進めた。また、その成果を、外部の識者を招いての全体会で発表し、研究の外部評価を受けた。 理論班では、4回の研究会を行い、前年度から引き続き、「科学技術と公共性」をテーマに、異なる知識生産システム間における知識の流通・消費過程を媒介するシステム、制度を、公共空間ととらえ、それをどのように構想できるかの検討を進めた。また、その成果を、小林傳司編、木原英逸、藤垣裕子、調麻佐志、中島貴子ほか著『科学技術と公共性』玉川大学出版会として、出版すべく準備を進めた。 歴史班では、2回の研究会を行い、「社会的認識論の形成と展開の歴史的分析」をテーマに、S. Fuller, Thomas Knhn, Univ. of Chicago Pr., 2000を手がかりとして、1970年代-90年代にかけてのSSKの主要動向を分析し、「批判的科学史論史」の構築を進めた。また、その過程で、当書の翻訳作業も進められ、来年刊行の予定である。さらに、知識の生産・流通・消費に関する問題を歴史的な観点から捉える中で、「ニーダム・テーゼ」への朝鮮・韓国科学史からの視座の可能性を探る国際シンポジウムにも、参加し貢献した。 リスク班は、理論班の活動の中で、公共空間における、科学技術の社会的制御のひとつの具体例として、わが国の行政機関における「規制科学」のあり方を、調査検討した。 さらに、全体会を5回行い、吉岡斉、松本三和夫、鬼頭秀一ら国内の識者、S.フラー、M.カロン、宋相庸、雷祥麟ら国外の識者を招いて、研究成果の発表・討論を行い、研究の交流を図るとともに、批判的評価を受けた。
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