定期的なレジスタンストレーニングあるいはエアロビックトレーニングを積極的に取り入れた運動プログラムが閉経後5年以上経過した中高齢者の形態、体力、骨密度などに及ぼす影響を比較検討することを目的とした。レジスタンストレーニング群、エアロビックトレーニング群および対照群にグルーピングし、2つのトレーニング群に対してはそれぞれ1回1時間、1週間に2回の頻度で介入的にスポーツ教室を開催している。この教室に先立って、アンケート調査(自覚症状、ADL、日常生活活動量、抑うつ度、主観的幸福度、転倒歴等)、形態(身長、体重、体脂肪率)、体力測定(筋力(握力・膝伸展筋力・膝屈曲筋力・足底屈筋力・足背屈筋力)、敏捷性(全身反応時間・ステッピング)、平衡性(開眼両足立ち・閉眼両足立ち)、柔軟性(長座体前屈)、全身持久力(最大酸素摂取量))の調査・測定を実施した。レジスタンストレーニング群は、自らの体重あるいは重量物を負荷とした抗重力運動を主体として行い、更に自宅においても特に下肢の筋力を高めるトレーニングを実施するように指導している。一方、エアロビックトレーニング群は軽・中等度のエアロビックダンスおよび歩行を中心にした運動を行い、更に自宅でも更なる歩行運動の実施を指導している。 今後トレーニング終了後に開始前と同様の調査・測定を行い、レジスタンストレーニング群、エアロビックトレーニング群及び対照群のデータを比較し、中高齢者に対するレジスタンストレーニング、エアロビックトレーニングのそれぞれの有効性について検討していく予定である。
|