研究課題/領域番号 |
11680038
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研究機関 | 九州大学 |
研究代表者 |
大柿 哲朗 九州大学, 健康科学センター, 教授 (20101470)
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研究分担者 |
藤野 武彦 九州大学, 健康科学センター, 助教授 (20108773)
斉藤 篤司 九州大学, 大学教育研究センター, 助教授 (90195975)
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キーワード | 抱合型カテコラミン / 日内変動 / 食事 / 運動 / 喫煙 |
研究概要 |
運動や食質あるいはカテコラミン注入による血中の抱合型カテコラミンの動態や代謝への影響を検討することを一連の目的としている。平成11年・12年度は、1)アドレナリンの注入実験、2)食質と運動の影響の実験を行う予定であった。平成11年度は1)の実験を予定していたが、すでにこの注入の影響を検討した論文が公表された。そこで、平成11年度においては、まだ確立されていない抱合型カテコラミンの日内変動を明らかにすること、それに対する運動、食事ならびに喫煙の影響を検討した。 被験者は健康な男子12名(年齢:25±6才)であった。これらのうち、6名が喫煙者、6名が非喫煙者であった。これらの被験者が日常生活を行っている時の24時間の遊離型および抱合型のカテコラミンを3時間毎に測定した。また比較的日常的な運動(テニスと卓球)後、食事後ならびに喫煙後の30分、60分後の測定もあわせて行った。遊離型カテコラミンは、運動直後、食事後および喫煙後一過性に上昇したが、30分後にはそれらの影響は消失した。一方、抱合型カテコラミンは運動の30分後、60分後に上昇した。しかし喫煙の影響は少なかった。食事の影響は抱合型ドーパミンにおいてのみ大きかった。 抱合型カテコラミンの日内変動は、遊離型ほど大きくはないが、遊離型カテコラミンと位相がずれていた。我々は、以前の運動実験において、抱合型カテコラミンは運動中に遊離されたカテコラミンの総量を反映するのではないかという仮説を提案した。今回の結果も抱合型カテコラミンが血中に遊離されたカテコラミンを反映することを示し、遊離型カテコラミンが瞬時的指標であるのに対し、抱合型は長期的・補足的な指標になると思われる。平成11年度の研究で、抱合型カテコラミンの日内変動と食事および運動の影響が明らかになったので、平成12年度は食質を変えた運動実験を行い、遊離型カテコラミンの抱合化の過程および代謝に及ぼす影響を検討する予定である。
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