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2000 年度 実績報告書

中縮尺気候環境図の作成

研究課題

研究課題/領域番号 11680088
研究機関東北大学

研究代表者

境田 清隆  東北大学, 大学院・理学研究科, 助教授 (10133927)

キーワード局地気候 / 中縮尺気候図 / 市町村データ / 海陸風 / 山谷風 / 気温分布 / 地表被覆 / 重回帰分析
研究概要

仙台地区では、海岸部に加えて西郊の渓谷部でも風と気温の観測を行い、市のデータ等も加えて、夏季静穏日における海陸風と山谷風の交替、およびそれらが気温に及ぼす影響を考察した。その結果、
1.海岸部では海風の開始時刻は7時から9時の間に集中し、その際平均1.1℃の気温低下が観測された。
2.渓谷部では海風とほぼ同時に谷風が開始する場合と、1〜2時間を要して海風が到達する場合が解析された。
東信地区では、市町村管轄の風データを利用して、夏季静穏日における山谷風交替の地域性を検討した。また市町村管轄の気温データを被説明変数とし、3種類の総観場の日最高・最低気温について、標高と地表被覆(都市・樹林・水田・畑地・水体)を説明変数とする重回帰分析を行った。その結果、
1.千曲川沿いの谷風は、山腹斜面の谷風に対し2時間ほど遅れて開始する。また東部では谷風と山風の交替時刻(17時〜20時)に南関東起源の大規模海風の到来が見られることが明らかになった。
2.重回帰分析では標高の説明量が大きく、地表被覆では都市度が特に日最低気温を説明する変数として多く採用された。樹木度は標高と相関が高いため、今回説明変数として採用されることはなかった。
全体として、AMeDASなど気象庁管轄データ以外に市町村管轄データを活用し、また必要に応じて少数の観測機器を1年間展開し、総観場ごとにデータを適切に整理することで、気温や風などの中縮尺気候環境図を作成することがじゅうぶんに可能であることが示された。

  • 研究成果

    (2件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (2件)

  • [文献書誌] 境田清隆,氏家尚宣: "仙台市街地を挟む海陸風と山谷風の観測"季刊地理学. 53・1. 56 (2001)

  • [文献書誌] Sakaida,Kiyotaka: "Topological-scale Climatological Mapping Using Phenological and Landform Information"Abstract of the 29^<th> International Geographical Congress. 465-466 (2000)

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公開日: 2002-04-03   更新日: 2016-04-21  

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