生活のQOLの向上とは裏腹に、家庭から排出きれる生ゴミは増加の一途をたどっている。本研究は、生ゴミを資源として活用することで環境にやさしい食生活をめざすためのものであり、昨年度は、生ゴミを堆肥として利用する場合の課題について取り上げ、竹炭が生ゴミの堆肥化に有効であることを明らかにした。今年度は、生ゴミに加える竹炭の量を一定(生ゴミの5%)にして、堆肥にした時の影響について調査した。その結果、以下のことがわかった。 (1)生ゴミを乾燥させただけよりも、竹炭を加えたもので、トウガラシ(4種類)すべての収量が20%増となった。 (2)竹炭添加することによる、成分(ミネラル、ビタミンC)含量には影響が見られなかった。 (3)堆肥としての効果は、長期にわたり竹炭添加することで保持された。 (4)農業と食卓を結ぶサイクルを作るために竹炭は、利用価値があり、環境保全型調理で発生する生ゴミの処理に十分活用できることを示唆した。今後、竹炭の商品化へ向けての開発を図りたいと考えている。
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