環境保全型調理を提案するにあたり、資源の有効利用を実践する方法の一つとして、里山に豊富にある竹から炭を作り、台所から排出する生ゴミの減量化と堆肥としての活用について、3年間にわたり研究した。 1)竹炭は焼成温度により機能性に相違がみられ、低温(400℃)で焼成した炭が、生ゴミからの水分、油分の除去に有効であることがわかった。 2)生ゴミに竹炭を加える場合、乾燥前に添加することで乾燥時間は無添加の乾燥に対して約20%短縮され、水分と油分の除去が可能であり、乾燥後竹炭を添加すると乾燥ゴミからの臭いの発生を抑制した。 3)竹炭を添加して乾燥生ゴミにすることで、生ゴミを1/4に減量できた。 4)竹炭の添加量は、生ゴミに対して5%が堆肥としての利用に有効であることが、トウガラシ類の栽培から明らかになった。 5)竹炭添加乾燥生ゴミを堆肥として利用することで地力は保持され、植物も病虫害に強く、無農薬で栽培できることがわかった。 これらの成果は、各家庭から排出される生ゴミの減量化と地域の環境保全に貢献できるものと確信している。今後この成果を実践したいと考えている。
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