研究概要 |
ImaST(Integrate Mathematics,Science,and Technology)の教科書は、現在18種類あり、さらにそれぞれに教師用、生徒用、生徒用ワークブックの3種類があるため、2年間で2人ですべてを翻訳、整理、分類し、内容の検討を行うことは困難であった。そこでIMaSTの概要、教育内容の特徴、18の教科書の目次、いくつかの教科書の全訳を公開用の報告書に掲載することとした。今後もImaSTに関する調査研究は続行する。 研究の発表の経緯はつぎのようである。科研費受託以前の研究としては平成9年から10年までの9ヶ月間の在外研究と帰国後の平成10年7月の日本産業技術教育学会での口頭発表2件がある。1件は、角和博が集めたIMaSTプロジェクトの教育活動の紹介し、もう1件は、有浦中学校の丹野到教諭が担当授業のなかで生徒にバーコードリーダーの製作を実践した結果を発表した。また12月には科学教育学会の分科会のひとつで共同発表を行った。 平成11年度後半には、IMaSTの新たに8冊の6年生用の教科書が完成した。そのため平成11年11月9日から11日にはイリノイ州立大学で資料収集を行った。また11月28日には日本教科教育学会全国大会(兵庫教育大学)で森山助教授と角で2つの研究報告を行った。全教科書の目次や内容からIMaSTの教育内容を調べ、2001年7月の日本科学教育学会(静岡大学)で角が発表した。 本研究は、生徒の問題解決能力の向上や科学的要素の育成をめざした国内における科学教育の見直しの一助となることを目的した。そのため18種類の教科書の内容を整理し、現行の国内の教科書との類似点と相違点を明確にすることで、国内における数学、理科、技術の統合学習のための教科書の作成の基礎資料のひとつとするものである。先に述べたように研究年度の最終段階として、一般公開用に報告書をまとめている。
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