研究概要 |
平成13年度は、研究の最終成果として、国際的視点に立った環境教育の教材を開発した。そして、小学校6年生を対象に教材を用いた授業を実践し、質問紙によるアンケート調査、コンセプトマップ調査、授業記録の分析などをとおして教材の有効性を評価した。 1.教材「メダカと洗剤」(水質汚染) 洗剤がメダカに及ぼす影響を調べる実験を行い、洗剤などの物質による水質汚染の問題を世界的視野から考えさせようとした。 2,教材「空気中のO_2はどこからきたのか」(森林破壊) カナダモを用いて光合成による酸素の発生を確認する実験を行い、木の乱伐がいかに酸素の発生源を減少させているかを、世界的な視野から考えさせようとした。 3.教材「自動車の排気ガスが植物に与える影響」(大気汚染) 自動車の排気ガスが植物の発芽や生長を阻害することを実験的に確かめ、大気汚染を防ぐことの必要性や重要性を世界的な視野から考えさせようとした。 4.教材「ゴミのゆくへ」(ゴミ問題) プラスチックは土に埋めても分解されないことを実験的に確かめ、自分たちの生活を振り返り、ゴミの正しい分別、再利用、及びリサイクルの必要性を世界的な視野から考えさせることをねらいとした。 教材を用いた授業の結果、環境問題を自分たちの生活に密着した問題として捉えさせることについては、4つの教材すべてで十分に達成できた。しかし、環境問題を世界的視野から捉えさせることについては、森林破壊の教材では十分に達成できたものの、他の3つの教材では十分に達成できたとはいえず、改善の余地が残された。
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