本研究では、社会福祉学部の学生が、社会福祉関連の英語を学ぶことのできる英語学習カリキュラムの開発を、次の2つの点で行った。 1.マルチメディ福祉英語学習テキストの製作 学習者が、福祉英語を学習するのに必要な情報を、教授者に頼らなくても入手できること、更に、学習者がいろいろな感覚器官を通じて学習できること、を目的としたマルチメディア福祉英語学習テキストを製作した。 テキストは、インターネット上にパブリッシュされている厚生白書英語版の一部を英語学習のために使用する許可を厚生省から得て、それをマルチメディア化したものである。各ユニットの構成は以下である。 1.本文 2.内容理解のためのTrue or False問題 3.彙習得のためのBlank Filling Exercise 4.文章表現のためのQuestions&Answers設問 本文の英文は、English native speakerによって録音されている。また、文章の読解を助けるため、必要と思われる文には構文図解のpop-up windowsをつけ、更に、社会福祉に関する専門用語は、hot wordにして、それに対応する日本語をクリックすることで提示できるようにしている。 このテキストは、CD-ROM判で、あるいは教室のコンピュータにインストールして使用することが出来る。 2.マルチメディア福祉英語辞典の製作 社会福祉関係文献や福祉関係のインターネット上のホームページから、福祉英語に必要な表現・語彙を収集・分析し、それらの語彙と情報をコンピュータ上で提供できるようなマルチメディア福祉英語辞典の製作に取り組んだ。なお、これについては、製作継続中であり、今後もこのフォーマットに従って、完成に向けて研究製作を続け、CD-ROM判で使用できるものにするつもりである。
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