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1999 年度 実績報告書

諸外国における小中高一貫による社会科関連科目のカリキュラム開発論の基礎研究

研究課題

研究課題/領域番号 11680267
研究機関広島大学

研究代表者

森分 孝治  広島大学, 教育学部, 教授 (60033552)

研究分担者 市川 博  横浜国立大学, 教育人間科学部, 教授 (90015446)
臼井 嘉一  福島大学, 教育学部, 教授 (50151866)
岩田 一彦  兵庫教育大学, 学校教育学部, 教授 (40020119)
池野 範男  広島大学, 教育学部, 助教授 (10151309)
片上 宗二  広島大学, 教育学部, 教授 (60007755)
キーワード社会科 / カリキュラム / 小・中・高一貫
研究概要

日本、中国、韓国、トルコ、イギリス、ドイツ、アメリカにおける社会科関連科目のカリキュラムとカリキュラム論に関する資料を収集するとともに、それらの検討を通して、次のような知見を得ることができた。
(1) 各国とも、社会認識教育、公民的資質教育における一貫性の確保については、各学校段階内では果たしているが、少・中・高の段階間については苦心している。一般に総合課程から分化課程へと展開する編成が採れている。こうした編成の背後には、分化をより下学年から開始するほど一貫性は確保されやすいが、認識・資質の総合性・実践制が低下する問題があり、より高学年まで総合課程編成を取る場合も一貫性は確保されやすいが、認識・資質の科学性、緻密性が低下するという考えがみられる。そこで、少は総合、中・高は分化といる編成をとりながら、編成の基礎となる事実的概念、技能、ときには、価値的規範的概念や認識対象の時間的空間的枠組みの、学年を追った発達的系統を明示することによって一貫性を確保しようとしている。
(2) 教育において事実認識と価値認識、科学と思想の統一をどう計っていくかに原理的な問題があり、この視点からの分析は今後の課題である。
(3) 各国とも、政府か政府が指名した、あるいは、民間の全国的団体がカリキュラムを、あるいは、その基盤となる概念、技能のフレーム・ワークを提示する方式をとっているが、その内容と理念との関わりの分析も今後の課題である。
(4) 各国とも、教育内容の選択・組織にあたり、ナショナリズムを強化しながらグローバルリズムをどう取りいれていくかに改善・研究の課題を見いだしている。

  • 研究成果

    (6件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (6件)

  • [文献書誌] 岩田一彦: "イギリスの地域学習論から地域教材の開発技術をどう学ぶか"教職研修. 7月. 220-221 (1999)

  • [文献書誌] 西脇保幸: "革命史を通じて形成される国民意識・トルコ"社会科教育. 473. 126-129 (1999)

  • [文献書誌] 池野範男: "個我の教育を基盤にした近代教育改革の幻想-一九九八(平成10)年版小学校学習指導要領の場合-"教育方法. 28. 71-86 (1999)

  • [文献書誌] 池野範男: "近現代史学習の授業開発の研究(IV)-社会問題史学習の小単元「男女平等を考える」-"広島大学教育学部の関係附属学校圏共同研究体制研究紀要. 28. 69-78 (2000)

  • [文献書誌] 臼井 嘉一,楊思偉訳: "社会科理論鼎融合課程之研究"南鼎文化出版社. 176 (1999)

  • [文献書誌] 西脇 保幸: "トルコの見方-国際理解としての地誌"二宮書店. 220 (1999)

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公開日: 2001-10-23   更新日: 2016-04-21  

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