本研究は、キャンプクラフトにおけるプログラム開発と、遊び媒体の開発の2つの研究目的を持っている。今年度は、日本での児童館・プレーパーク・個人主催の工作教室等における、ものづくり教育の実態の調査を行い、より良いワークショップのあり方を探った。また、コンセプトの異なるものづくりワークショップ「山梨大学幼児野外教育研究会主催の野外教育でのキャンプクラフト(ウオーターテレスコープ製作)、名古屋女子大学主催オープンカレッジでの小学生工作教室(ウッドスクーター製作)、日本おもちゃ会議主催、玩具づくりワークショップ(走る虫をつくろう)」を計画・実践した。実践終了後のアンケート調査等を通して、ワークショップ実践について次の結論を得た。1.何より、参加者にとり魅力的なテーマ設定が必要である。2.創るテーマが決まっているワークショップにおいても、創造的に遊びを導くことは可能である。3.道具使用の基礎技術が習得できる指導時間の設定が必要である。4.参加者の自由な発想を展開できる設定、配慮が必要である。5.参加者同士の交流の場、時間を設定できればより望ましい。研究目的の後者である、遊び媒体の開発については、今までに製作した玩具のCD-ROM用のデータに、平成13年度分の作品を追加し、構成を大きく修整した。また、展覧会(日本おもちゃ会議主催、「第7回創作おもちゃフェスティバル」、中部デザイン団体協議会主催、「Wood Design Creation展 木を魅せるデザイナーたち」、アジア民族造形学会主催、「アジア民族造形学会作品展2001」、国際デザインセンター・中部デザイン団体協議会主催、「デザイナーズ・クリスマス・2001」、金沢美術工芸大学東海支部同窓会主催、「欅美術展」)において、遊び媒体作品を出品展示した。
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