(1)前年度の研究により、システムの有効的利用法を開発するためには、広くさまざまな教育活動の場における実験、応用に基づくデータが必要であることが示唆された。平成12年度は有意義なデーターを収集すべく新たに複数の研究協力者を加え、検証の場を学外にも設定した。小学校通級教室、聾学校幼稚部・中学部・高等部所属の協力者から、実践面における有益な情報を得た。 (2)講義時間外の個別指導場面では誤認識の訂正に関わる負担・デメリットが少なく、筆談に比べ、かなり有効に使えることがわかった。指導内容を即座にプリントアウトできることは指導者・学生双方に利点がある。 (3)2000年7月にシドニーで開催されたICED2000において研究成果の一部を発表した。 (4)海外の動向に関する資料を収集・分析した。オーストラリアの聾学校での使用報告などの情報を分析した。その結果、複数の音声認識ソフトの比較検証の重要性が示唆された。本研究では検証対象ソフトはIBM社のビアボイスに限っていたが、今後は日本国内で市販されている他の音声認識ソフトについても検証する必要がある。
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