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2000 年度 実績報告書

吃音の慢性化と喉頭調節との関連性に関する検討

研究課題

研究課題/領域番号 11680295
研究機関広島県立保険福祉大学

研究代表者

山崎 和子  広島県立保健福祉大学, 保健福祉学部, 講師 (30280209)

キーワード吃音 / 声帯振動 / Electro glotto graphy / 慢性化の鑑別診断
研究概要

本研究では、単音節(無声子音+母音)の反復における声帯振動を観測し、非吃音児に比し吃音児の声帯振動に何らかの特徴があるか否かについて明らかにしようとするものである。観測に用いているElectro glotto graphy(EGG)は本来/a:/のような持続的発声における声帯振動を観測するために用いられる機器であり、無声子音+母音の素早い反復という複雑で俊速な運動を、どの程度正確に観測しうるかについては、まだ検証の余地があると言わざるを得ない。
そこで、実験課題を母音+無声子音(特に無声破裂音)の無意味綴りに変更し、無声子音から母音(有声)へ、あるいは母音から無声子音への移行時および語頭音が無声破裂音である場合の声帯振動を観測することを計画中である。さらにEGGの波形をどのように定量化するかも課題である。Contureら(1986)は声帯外転尺度(glottal open quotientを三角関数変換した指標)を用いているが、この指標の本研究における妥当性について検討している。
一方、非吃音児に比し声帯振動の不安定さが窺われた吃音児男児2例女児2例(4歳〜6歳)について現在も経過を追跡中である。4症例ともに吃症状の大きな進展はみられないものの、症状は持続しており軽減、消失の傾向は認められない。これら4症例はいずれも発吃から2年以上経過しており、かなり慢性化の可能性の高い症例であることが予想される。発吃後6ヶ月以内、あるいは発吃後2年以内に症状の軽減が認められる症例を対照群とすることが可能であれば、それらの症例と比較検討することにより鑑別診断への示唆を得ることが出来ると考えられる。

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公開日: 2002-04-03   更新日: 2016-04-21  

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