研究課題
工業高等専門学校の学生においても、数学的基礎学力・応用能力の低下の傾向や、学生気質の変化には、近年著しいものがあり、従来行われている数学の教授方法・内容・組立方では、学生達が工学系専門科目を修得していくに際して、大きな役割を果たし得なくなっていると考えられる。基礎学力の低下は、数学を専門科目へ結びつけようとする学生達の意識を弱くさせており、数学の教授方法はもっと専門科目の内容を強く意識した上に立って検討され直さなければないと思われ、平成9年度以降数学教師の立場に立って、各分野での数学の特徴的な使われ方、特に必要とされる数学項目やその偏り方を明らかにするための調査を物理化学、材料力学、流体力学、電磁気学、符号理論、熱力学の各分野について既に行ってきた。それらの結果は論文として発表され、さらにテキストとしても作成されている。本年度の研究はこれらの成果に基づき、(1)数学の授業で使用できる工学問題の例題集を作成すること、(2)構造力学分野における数学についての調査研究、であり(1)は冊子として出版され、(2)は論文としてまとめられ公表された。
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