研究課題/領域番号 |
11680300
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研究機関 | 福井工業高等専門学校 |
研究代表者 |
梅木 冨士夫 福井工業高等専門学校, 一般科目教室, 教授 (50042966)
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研究分担者 |
長水 壽寛 福井工業高等専門学校, 環境都市工学科, 助教授 (10259856)
坪川 武弘 福井工業高等専門学校, 一般科目教室, 助教授 (70236941)
朝倉 相一 福井工業高等専門学校, 一般科目教室, 教授 (00202581)
宮田 一郎 福井工業高等専門学校, 一般科目教室, 助教授 (20219794)
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キーワード | メタ認知 / メタ認知的知識 / メタ認知的技能 / アンケート調査 / 因子分析 |
研究概要 |
1.アンケートの作成 平成11年度に行った予備調査をもとにして,アンケートを作成した。アンケートは質問紙法で、マークシート方式を採用した。カードリーダーを用いることでデータの読み込みの省力化が実現できた。 予備調査と先行研究からアンケートの質問項目を選定し、本研究ではアンケートの質問項目を (1)学生の数学に対する考えや信念 (2)問題解決過程で注意していること (3)印象に残った教師の言葉 に分けることにした。先行研究では、もうひとりの自分という考えから質問項目が教師の言葉による表現であった。本研究ではメタ認知的知識を(1)で、またメタ認知的技能を(2)によって捉えようとした。 さらにメタ認知に影響を与えている教師の言葉を(3)によって調査するように質問項目を分類した。 2.調査結果の分析 質問項目の(1)(2)については因子分析を行なった。その結果(1)については、「自己の能力に対する心理的評価」「数学の有用性」「問題解法や思考過程」「理解の可能性」の因子が、また(2)については、「モニタリング」「別解と吟味」「方略と計画」「問題の理解」「過去の経験」の因子がそれぞれ抽出された。 さらに1年生に対する成績による比較では、上位群の学生は下位群に比べて「途中の確かめや解の吟味をしている」「方略の変更ができる」「いろいろな解き方を考えている」ことが明らかになった。 質問項目(3)の分析からは、「方略についての具体的な指示は良い印象である」「理解を求められたり、解法についての質問は悪い印象を持つ」「教師は説明や指示が多い」ことがわかった。1年生に対する成績による比較では、上位群において「前にやった問題を使えるように工夫しましょう」「規則性や法則はありませんか」という良い方略を持っていることが明らかになった。
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