研究課題/領域番号 |
11680302
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研究機関 | 国立特殊教育総合研究所 |
研究代表者 |
笹本 健 国立特殊教育総合研究所, 肢体不自由教育研究部, 部長 (40141999)
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研究分担者 |
松本 廣 国立特殊教育総合研究所, 教育工学研究部, 室長 (60229565)
當島 茂登 国立特殊教育総合研究所, 肢体不自由教育研究部, 主任研究官 (10311185)
滝坂 信一 国立特殊教育総合研究所, 肢体不自由教育研究部, 室長 (70260023)
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キーワード | STA(表出援助法) / 言語表現 / 書字・描画 / 重度・重複障害児 |
研究概要 |
(1)「生き生きした会話の間」を明らかにするため、健常者(成人)に対して、通常の会話場面における会話者相互のやり取り動作(例えば、一方の会話の区切りで相づちを打つ動作等)について、一方の発信(言語会話のセンテンス)の終了時から他方の相づちの発現時のタイムラグの計測を行なった。 手続きは ・デジタルビデオカメラにより、自由な会話場面を録画する。この時、一方の会話者は意図的に会話のセンテンスの区切りごとに頚部のうなづき動作を行ない、語句の終了時と頚部動作の終了時を一致させる。 ・録画画面からやり取りが明確な場面(複数観察者と当事者から確認)を取り出し、コンピュータ動画分析を行ない、発信者の動作の終了時から受け手のうなづき等の動作の発現時までの時間を計測する。 以上のように行なった。 その結果、健常者成人の場合、「やり-取り」は平均してほぼ0.5秒前後の「間」で行われていることがわかった。 (2)さらに、障害児と指導者のさまざまなやり取りの場をデジタルカメラで録画、資料の収集を行なった。特に、教育相談場面において、重度・重複障害児と判定されながら、STA(表出援助法)を行なうことにより既に書字・描画能力が確認されている子どもに対して上記(1)と同様に測定を行なったところ、成人健常者とほぼ同じような「間」であった。 まだ、数的にデータが少ないため、今後、健常者(児)と障害がある子どものデータ収集と分析を継続して実施していく予定である。
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