研究概要 |
プログラムアニメーションシステム「プログラム紙芝居」について,平成11年度は以下の項目を行なった。 1.利用者の操作性の向上 一時停止,巻き戻しなどをサポートするために,ビデオデッキ風の再生制御ボタンを導入した.こらは十分なじみのあるインタラクション形態であり,本研究の重点である「受動性」を損なわない. 2.表示内容の強化 プログラムソースのみならず,指定した変数の値も表示できるようにした.ただし,その指定は起動時に行なうこととし,複雑なインタラクションを避けた. 3.プログラム実行との連動方式 プログラムの進行とアニメーションの進行の関係について,非同期的,同期的の両方を選択可能とした. 前者は実行時間にクリティカルなアプリケーションに適し,後者は入出力を含むアプリケーションに適する. 4.評価実験 学生を対象としてアンケートによる評価を実施した.その結果,特にプログラミング入門段階の学生に対する有効性を確かめられた一方,ある程度進んだ利用者に対しては,現状のフレームワークとの整合性を保ちつつ高度なデバッグ機能(たとえばブレークポイントなど)を組み込む必要があることもはっきりした. 5.対外発表の準備 コンピュータの教育に関する国際会議(ITiCSE2000)におけるポスタ発表と論文投稿を準備している.
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