平成11年度および平成12年度で次のような研究成果を上げることができた 平成11年度は、局所伝播法の代表的な制約充足法であるDeltaBlue法に対し、3つの異なる観点から効率化した制約充足法を開発することができた。すなわち、適用範囲を安全に拡大できる拡張DeltaBlue法、メソド選択回数をいつも最小化できるDeltaUp法、大規模問題でモジュール制約を扱うことができる階層的制約充足法を開発した。 平成12年度は、描画システムで不可欠な不等号制約を扱うことができる代表的な制約充足法であるIndigo法に対し、制約間に循環関係が発生しても、これを充足することができる循環型Indigo法を開発した。また、開発したこれらの制約充足法を各種用いて実際に応用システムを構築する際に、プログラミングを容易に行うことができる制約プログラミング環境として、Tcl/Tkに基づく制約Tcl/Tkシステム、およびPascalに基づく制約Pascalシステムを設計し、制約Tcl/Tkシステムを実現した。 以上から描画システムを扱うために必要となる代表的な制約充足法DeltaBlue法とIndigo法に対し、効率化と拡張化を行い一連の新しい制約充足法を開発し、制約プログラミング環境として制約Tcl/Tkシステムを実現した。
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