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2000 年度 実績報告書

超広域分散コンピューティングのための分散オブジェクト・スレッド移送システムの研究

研究課題

研究課題/領域番号 11680372
研究機関早稲田大学

研究代表者

村岡 洋一  早稲田大学, 理工学部, 教授 (50182085)

キーワードJava / スレッド移送 / 分散処理
研究概要

本研究は、メタコンピュータを構成するための一方式をまとめたものである。メタコンピュータとは、ネットワーク上に分散しつつ、かつ単一目的に利用できるコンピュータ群を指す。本研究では、プログラマに対してメタコンピュータを提供することを目標とし、そのためのシステムソフトウェアの構成法としてJavaを分散処理に適した処理系に拡張する方式を示した。
Javaはプログラミング言語として初めて安全性、機種非依存性、そして高速実行を同時に達成した。このJavaに、分散処理に有用で基本的な機能である、分散オブジェクトと実行状態の移送機能を付加することを提案した。分散オブジェクトはネットワークの先にあるオブジェクトを操作する機能で、オブジェクト指向言語から複数コンピュータを活用するための一般的な手段である。
実行状態の移送は実行中のプログラムをコンピュータ間で移動させる機能で、複数コンピュータの性能を活用するための動的負荷分散には欠かせない。また、実行状態の移送によってあらゆる種類の分散処理を行うことが可能なので、分散オブジェクトの代替ともなり得る。
本研究では、このようにJavaの拡張を提案するとともに、その処理系を実装・評価し、その実用性を実証した。
本研究の成果は、Java仮想マシン間でメタコンピュータ実現に不可欠な、異機種間・非同期スレッド移送が可能であることを、実証的に示したこと、ネットワーク透過な分散オブジェクトシステムの開発が可能であることを、実証的に示したこと、Javaコンパイラとして既存のものをさらに数倍以上に性能向上させることが可能であることを、実証的に示したこと、などである。

  • 研究成果

    (4件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (4件)

  • [文献書誌] 首藤,村岡: "プログラマに単一マシンビューを提供する分散オブジェクトシステム"情報処理学会論文誌. 40、SIG7. 66-79 (1999)

  • [文献書誌] Shudoh,Muraoka: "Noncooperative Migration of Execution Context in java VM"Workshop on Java for High Performance Computing. 49-57 (1999)

  • [文献書誌] Shudoh,Muraoka: "Asynchronous migration of execution context in Java VM"FGCS(印刷中). (2001)

  • [文献書誌] Shudoh,Muraoka: "Neta VM"PDPTA. 879-882 (2000)

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公開日: 2002-04-03   更新日: 2016-04-21  

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