研究概要 |
本年度は研究初年度として,予定した3つの疑似代理サーバーのうち,Webベース教育システム以外の2つのサーバー(データーベース検索システム,E-mailシステム向けのサーバー)のプロトタイプを開発した.具体的にはデータベース検索システム用疑似代理サーバーは,利用者のデーターベース検索要求トランザクションを,E-mailシステム用疑似代理サーバーは,あらかじめ登録したメールユーザーの間でのE-mailの交換のうち,所定の条件を満たすメールを取り込む(この取り込み行為を以下では『トラップ』と呼ぶ).今回開発したプロトタイプシステムにおいては,トラップの条件として,あらかじめ登録した文字列が含まれるトランザクションあるいはメールをトラップするよう設定することができる.トラップ結果はトラップ条件設定者へメールで連絡される.プロトタイプはIBM-PCコンパチブルマシン上で,Windows98オペレーティングシステムおよびMicrosoft Visual C++を用いて開発した.現在までのところ,小規模なネットワーク上でこのプロトタイプを稼働させ,必要なトランザクションあるいはE-mailがトラップできることを確認した.今後このプロトタイプを用いて,より大規模なネットワーク上での有効性の検証を実施するとともに,トラップ条件およびトラップ条件の設定方法についての拡張およびプラットホーム非依存のシステムのするための検討を行う計画である.本年度の実績の内容は2つの国際学会において発表した.
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