研究課題/領域番号 |
11680375
|
研究機関 | 北海道大学 |
研究代表者 |
原口 誠 北海道大学, 大学院・工学研究科, 教授 (40128450)
|
研究分担者 |
佐土原 健 北海道大学, 電子技術総合研究所, 知能情報部研究員(研究職)
角田 篤泰 北海道大学, 法学部, 講師 (80292001)
大久保 好章 北海道大学, 大学院・工学研究科, 助手 (40271639)
|
キーワード | 知識の更新 / ゴールに依存した類似性 / 型の特殊化 |
研究概要 |
本研究は、類似性の動的側面を捉えるべく提案したゴールに依存した抽象化を、知識べ一スの更新問題に適用し、類似性認識を観測データとした新たな知識の学習・更新手法を開発することが主たる目的である。特にここではユーザが類似しているとは思わない概念が類似していると判定された場合に、概念の分節化によりユーザの直感との矛盾を解消する処理方式を提案・設計し実験を行った。 ●部分概念導入の必然性と理由づけ: 分節化の手法はユーザがなぜクレームをつけたかという理由に依存する。そこで本研究では下記に示す状況を仮定している。『概念AとBが類似しているのは、AとBがある知識(W:CのもとにPが成り立つ)を共有するからである。CはBにおいては主要な知識であり、一方Aにおいては例外的な場合であり、したがって、論理的にはAとBの類似関係は間違いではないが、ユーザの日常的な感覚に従えば、妥当なものではなかった』。こうした場合に、Aの例外部分を特定し、AをAの例外部分で置き換える。これによって、BとAの例外が新たに類似関係になる。また、この操作は内包のみに依存し、外延を変えない(外延的等価性)を有する。 ●処理の概要: まず複合的な概念を扱うために、主概念に制約を付与した概念グラフを拡張ソートとする-階の順序ソート論理を考える。基本的には、Aと「AでCを満たすもの」の中間に現われる概念グラフGで、反例条件および非冗長性条件を満たすものを探索する方式である。効率的な探索のために、概念グラフの包摂関係を前向き推論で求める際に、目的によるトップダウン制御を行うSOL導出を用いることで、探索の効率化を図っている。
|